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チェビシェフフィルタの設計方法|リップル指定から回路定数まで完全解説

オペアンプ

チェビシェフフィルタは、
通過帯域のリップル量を指定することで、
急峻な特性を実現できるフィルタです。

しかし、
「リップルをどう決めるのか」
「回路定数にどう反映するのか」
分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、リップル指定から回路設計まで、
初心者にも分かるように解説します。

チェビシェフ設計の流れ

  1. カットオフ周波数を決める
  2. リップル量(dB)を決める
  3. フィルタ次数を決める
  4. 回路定数を計算する

リップル量とは

リップル量とは、
通過帯域で許容するゲインの変動量(dB)のことです。

例えば、リップル0.5dBの場合、
通過帯域で±0.5dB程度の変動が発生します。

リップルとQの関係

リップルが大きいほどQが高くなり、
ピークが強くなります。

つまり、
リップル指定はQを決めているのと同じ意味になります。

設計例

条件

カットオフ周波数:1kHz
リップル:0.5dB
回路:Sallen-Key(2次)

ステップ①:リップル → ε(イプシロン)

ε = √(10^(Rp/10) – 1)

Rp = 0.5dB の場合
ε ≈ 0.349

ステップ②:Qの決定(近似)

チェビシェフフィルタでは、
リップル量から直接Qを求めることはできません。

正しくは、
リップルからε(イプシロン)を求め、
そこから極(ポール)を計算し、
その結果としてQが決まります。

つまり、
Qは設計パラメータではなく、
極の配置によって決まる”結果”です。

チェビシェフフィルタの極は、
複素平面上で円ではなく楕円状に配置されます。
この配置により、
通過帯域にリップルが発生し、
バターワースよりも急峻な減衰特性が得られます。

2次フィルタの場合は、
実用上は以下のような近似値を用いることができます。

・0.1dB → Q ≈ 0.75
・0.5dB → Q ≈ 0.85
・1dB → Q ≈ 1.0

実際の設計では、
厳密なQは設計表やツールを用いて決定するのが一般的です。

ステップ③:ゲイン決定

Q = 1 / (3 – K)

上記式にゲインを入れて解くと
K ≈ 1.84

ここで、Kはオペアンプのゲインです。

ステップ④:回路定数

C1 = C2 = 0.01µF
R1 = R2 = 15.9kΩ → 16kΩ(標準抵抗値に丸めて使用します。)
Rf = 8.2kΩ
Rg = 10kΩ

ボード線図の特徴

・通過帯域:リップルあり
・カットオフ付近:ピーク
・減衰:急峻

リップル別の目安

0.1dB → ほぼバターワース
0.5dB → 軽いリップル(実用)
1dB → 明確なピーク

設計のポイント

・リップルを上げると急峻になる
・ただし波形が乱れる
・用途に応じて選択する

よくあるミス

リップルを大きくしすぎる

ピークが強くなりすぎて実用性が低下する

バターワースと混同

チェビシェフは必ずリップルがある

まとめ

・リップル指定で特性が決まる
・Qが大きくなるとピークが発生
・Sallen-Keyではゲインで調整可能

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・バターワースフィルタとは?:https://saigusalife.com/op-amp/butterworth-filter-q-0-707/
・Q(品質係数)とは?:https://saigusalife.com/op-amp/quality-factor-q-filter/
・Sallen-Keyフィルタとは?:https://saigusalife.com/op-amp/sallen-key-filter/
・バターワース vs チェビシェフ:https://saigusalife.com/op-amp/butterworth-vs-chebyshev-filter/

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