Sallen-Keyフィルタとは何か分からず、
悩んでいませんか?
1次フィルタは理解できても、
「なぜ2次フィルタになるのか」
「回路がどう動いているのか」
分かりにくいと感じる方も多いと思います。
この記事では、Sallen-Keyフィルタの仕組み・特徴・設計方法を、
初心者向けに分かりやすく解説します。
Sallen-Keyフィルタとは
Sallen-Keyフィルタとは、
オペアンプを用いた2次フィルタ回路の一種です。
コンデンサと抵抗を2組使用することで、
1次フィルタよりも急峻な特性を実現できます。
1次フィルタとの違い
1次フィルタ:-20dB/dec
2次フィルタ:-40dB/dec
Sallen-Keyフィルタは2次フィルタであるため、
より急激に信号を減衰させることができます。
基本回路(ローパス)

オペアンプは非反転構成とします。
回路のポイント
Sallen-Keyフィルタでは、
R1とC1は単純なRC回路ではなく、
出力(Vout)に接続されたフィードバック経路を構成しています。
C1がGNDではなく出力に接続されることで、
入力側と出力側が相互に影響し合う構造になります。
この結果、回路全体の伝達関数が2次となり、
2つの極を持つフィルタとして動作します。
このように、Sallen-Key回路では
単純な信号の打ち消しではなく、
回路全体が2次系として動作することで
減衰特性が決まります。
この構造により、設計次第で特性(Q)を調整することも可能です。
なぜ2次フィルタになるのか
通常のRC回路では、コンデンサはGNDに接続され、
信号を逃がすことで減衰が生じます。
一方、Sallen-Key回路では、
C2はGNDに接続され、基本的なローパス特性を作ります。
さらに、C1は出力(Vout)に接続されており、
入力側と出力側が相互に影響し合う構造になります。
この結果、回路全体の伝達関数が2次となり、
2つの極(pole)を持つフィルタとして動作します。
減衰が-40dB/decになる理由
Sallen-Keyフィルタでは、コンデンサが2つ存在するため、
回路は2つの極を持つ2次系となります。
極が1つの場合は-20dB/decですが、
極が2つになることで-40dB/decの減衰特性となります。
この減衰は単純な信号の打ち消しではなく、
回路全体が2次系として動作することによって生まれます。
カットオフ周波数

複数のRCによって決まるため、
1次フィルタより設計の自由度が高くなります。
設計の基本手順
- カットオフ周波数を決める
- コンデンサを決める
- 抵抗を計算する
- 必要に応じてゲインを調整する
設計例
条件
fc = 1kHz
C1 = C2 = 0.01μF
抵抗
計算で求めた抵抗値は、
E12系列などの標準値に丸めて使用します。
R1 = R2 ≈ 15.9kΩ → 16kΩ
対称設計がよく使われます。

メリット
・急峻な減衰特性(-40dB/dec)
・設計の自由度が高い
デメリット
・1次フィルタより設計が難しい
・部品点数が増える
Q(品質係数)

よくある疑問
R1とC1はRC回路?
R1とC1は単純なRC回路ではありません。
C1はGNDではなく出力に接続されており、
フィードバック経路として動作します。
フィードバックでなぜ減衰する?
フィードバックによって回路全体が結合され、
伝達関数が2次となることで減衰が強くなります。
単純な打ち消しではなく、
回路全体の特性として減衰が生じます。
まとめ
・Sallen-Keyは2次フィルタ
・コンデンサが2つ → 極が2つ
・-40dB/decの減衰特性
・フィードバックにより回路全体が連動する
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